「世界は、狂っている。」 「ああ、私が誰かって?自己紹介をしようか」 「私は仮面の道化師、そうただのピエロさ」 「世界をただ見つめる。それだけが私の仕事」 「私の見つめる世界は、ラグナロク」 「昔、神と人間、そして魔族による戦争があった。」 「そんな世界さ」 「それだけじゃ語れてないだろうって?」 「ははは、語る必要など無いのだよ」 「何故か、とね」 「それは、この世界もまた幻想だからさ」 「そこには生きている人も居るって?」 「それもまた幻想、所詮は作り話なのさ」 「何故、その世界の住人は必死なのだって?」 「良い質問だ、それはね」 「幻想であることに気が付いていないからだよ」 「今から話すこの物語もまた幻想」 「単なる作り話、それ以上でもそれ以下でもない」 「ただ普通の物語とは違う」 「そう・・・それは事実というなの夢のお話だから」